「経営には透明性が必要」
これは日産のゴーン容疑者の言葉。
実際にやっていたことは、配下のケリー容疑者(元社長)と共謀して、年間10億円(8年で80億円とも)の所得隠しを行っていた。
透明どころか、巨額のお金を自分のブラックボックスに閉じ込めていた。
報道によれば、ケリー氏は元弁護士で法律に詳しいこともあり、経理にも見抜けない隠蔽工作を主導するなど、ゴーン氏のあらゆる法律上の相談相手になっていたという。
ゴーン氏は、海外4カ所の高級住宅を会社経費で無償利用していたなども明らかになってきた。
さらに、ヨットやジェット機のプライベート利用、家族で食べた高級寿司店、家族旅行の代金も日産に払わせていた。
新たな情報によればベルサイユ宮殿を貸し切って行った再婚相手との結婚式費用まで!!
日本流に言えば
「ぬぅーーー、ファッ、ファッ、ファッ、ファッ・・・・。おぬしもワルよのう!!」
を地で行っていたことになる。
ただのワルではない超極悪人だ!!
企業関連の事件では史上まれに見る大事件であり不祥事といっていい。
また日産と親会社のルノーの関連で、もう1つ大きな話題になっていることがある。
経営コンサルタントの大前研一氏が今年の5月に週刊誌に寄稿した文章で、次のことを語っていた。
【「日産・ルノー経営統合説」浮上で問われる重大疑問】
https://blogos.com/article/298874/ (BLOGOS 2018年05月22日 )
要約すると、
それが実現すれば、日産とさらに傘下の三菱自動車の両社がルノーの完全子会社になる。
現状、日産とルノーでは売上げも利益も日産の方がはるかに上であるにも関わらずだ。実現すれば、日産、三菱ともにフランスの会社になり、ゴーン氏はフランス政府から功績を認められて、大臣になる可能性もある。ゴーン氏は急速にそれを推し進めようとしている。
ゴーン氏は日本のカネで不当に私腹を肥やしたうえ、最高の名誉を受けていた可能性がある。
まさに「濡れ手に粟」そのもの。
いやはや「ゴーンに日産」だ。(^^)
そういう意味でも今回の逮捕劇は、日本全体にとって救いになったといえるだろう。
そもそもゴーン氏は、「辣腕」と言われているが2万人以上の首切りでコストカットをした人間だ。
雇用を少しでも守ろうとする通常の日本人ではできないことを行った。
それはそれで彼の功績なのだろうが、影には大量の血と涙が流されていることも忘れてはならない。
また、ゴーン氏に実際に支払われた年俸20億円があれば、どれだけの社員が助かり日本での消費に回っていたことか。
1人100万円で200人分、1人10万円で2000人分だ。
共謀したケリー氏の年俸は5億程度と推定されており、それを合わせればもっと大きい。
ちなみに日産社員の平均給与はトヨタやホンダより低いという。
日本はもっと日本企業を守る姿勢が必要だ。
一度外資に渡ってしまったものは2度と返ってこないといって良い。
完全な資本主義のように見えるフランスでさえ、この例のようにバックに政府が深く介入しているケースもある。
この場に及んでもルノーはゴーン氏を擁護しようとしている。