アメリカのペンス副大統領が10月4日に行った演説は、中国に軍事面以外の宣戦布告を行った演説として、話題が沸騰している。
中国にとって不利なことを伝えたくないテレビや新聞はまともに報道していないが、ネット上では賞賛の嵐が巻き起こっている。
私もこれは歴史的な演説であり時代の変わり目となる事件だと捉えている。
<歴史的演説の経緯>
ペンス副大統領の演説内容の日本語訳全文は下記ページに掲載されているのでぜひ読んで欲しい。
⇒ https://www.newshonyaku.com/usa/20181009
簡単にいうとアメリカは中国に対して長年経済成長の協力をしてきて、中国が豊かになればやがて西側諸国の仲間入りをするだろうとの考えがあったが、それは完全に裏切られたとし、ありとあらゆる批判を行っている。
具体例を挙げて批判のオンパレードだ。
そして、「もう許さない」としている。
このような演説の伏線は既にトランプ大統領になった時点であった。
中国の様々な犯罪や違反を許さないというのは、トランプの明確な姿勢だった。
実際に今年から貿易関税の大幅な引き上げを行って実力行使に出てきた。
トランプ大統領が就任した頃は、トランプの独断的考えとの捉えられ方がされていたが、現在では、政党を問わずアメリカが一枚岩になって中国敵視となった。
<明らかにされた中国の行い>
中国が長年に渡り行ってきた政治家へのロビー活動や、マスコミ、メディア支配に大きな効果があったため中国は油断していたのではないか。
甘く見ていたのではないか。
現に中国ではトランプがヒラリーに勝つとは予想していなかったし、トランプは孤立していて効果的施策が打てないと踏んでいたと言われている。
自身の力を過信し、完全に読み間違えたのだ。
中国の世界戦略が従来のようにゆっくりしたものであれば、目立たなかっただろうが、習近平主席になってから一気に加速して顕在化した。
例えば次のようなことだ。
・あらゆる手を尽くして知的財産を盗みまくり自国のものとした アメリカ有力企業へのサイバー攻撃 チベット人の弾圧と文化の破壊を加速させた
・南シナ海の岩を埋め立て、国際法で中国領というのは否定されたにも関わらず軍事基地化を加速させ自国領土と主張
・台湾を中国領として扱うよう世界各国に強い圧力をかけ出した
・中国国内での宗教弾圧が激しさを増し、キリスト教もその1つ。中国内の「隠れキリシタン」は投獄され教会は取り壊され聖書は焼かれている。
・中国人への言論弾圧と人権無視の姿勢が加速した
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<胸がすくような私の想い>
ペンス副大統領の演説は私にとっても快哉を叫びたい思いだ!!
そもそも私は約30年前に仕事で中国と関わって以来、常に心に持ち続け引っかかっていたことがここで一気に解き放たれたようだ!
天安門事件の頃からずっと溜まっていた。
中国がやりたいようにやることによって、外国が不利益を被っているのは、最近始まったことではなく、数十年も前から続いていることだ。
ありとあらゆる違法行為と悪事の限りを尽くし利益をせしめてきた。
にも関わらずなぜ国際社会や日本は許すのか???
なぜ表だって批判しないのか???
なぜ対抗措置を取らないのか???
私は日本もアメリカもヨーロッパも、その点において共通した不満だった。
正義もへったくれもないと常に気持ち悪い思いでニュースを見ていた。
やり過ごしてきた原因ははっきりしている。
中国批判をすれば、物理的、精神的に嫌がらせをされ、親中国であれば賞賛し物理的、精神的に褒美を与えられてきたからだ。
通常の国であれば様々な考え方があるし政権が変われば対応も変わるものだが、中国の場合は、誰がトップになっても首尾一貫した対応をしてきたことが効果を生んだ。
国を挙げて行うのはもちろん、国の管理の元に「民間」による抗議や不買運動も効果を発揮した。それで個別案件の譲歩の繰り返しが行われてきたのだ。
尖閣諸島や台湾が中国領土ではないということは、その主張を始めた時代を知っている者であれば、分かっているはずだ。
ところが、彼ら政府高官は1人の例外もなく同じ主張をし支配を強めようとしている。引退した後や死を前にしてさえ「告白」する者が1人としていない。
正義も中立も相手への尊重もないこの発想は、通常の日本人には全く理解しがたいことだ。
それに共産党独裁は想像以上に強固だった。
独裁が中途半端であれば東欧のように崩壊するが、中国や北朝鮮は徹底的に無慈悲なために独裁が維持されていると言えるだろう。
これは「巨悪ほど栄える」ということだ。
<中国を例えると>
日本にとって中国は凶悪な強盗が隣に住んでいるようなものだ。
ある日いきなり、自分の土地に対して、
「昔から俺のものだ」
「すぐに出ていけ」
と主張する。
逆らう者はあらゆる嫌がらせをする。
従う者はパーティーに招待し手厚くもてなす。
警察に届けても「民事不介入」。
裁判に訴えて勝訴しても、裁判官を批判し判決を無視。
しかも彼らは実力行使だけでなく、いかに自分の土地が不当に占領されているかを周辺住民に言って周る。
真顔でウソを語る。
しかも善良な市民に憎悪をこめて。
しゃべり方やその執拗さから判断して周辺住民はそれを信じる。
さらに、あれを言うな、これを言うなと難癖を付け、過去のあることないことを元に謝罪と賠償を求めてくる。
近辺では強く抵抗していた者の謎の失踪事件が相次いでいる。。。
”お隣”は暴力とウソで塗り固められた「人間のクズ」と言って良い。
そして次に引っ越してきた中国人には良心的な対応を期待するが、全く同じ主張をする。
誰が来ても受け継がれている。
最後に”習”という名字の人が来てからは、一層恫喝が激しくなり、土地に頻繁に足を踏み入れるようになった。
家族の中には「もう争い事はいやだ」と、「半分の土地を提供して許してもらおう」という者まで出てきた。。。
結局、自分の土地は自分で守らなくてはならないのだ!
孟氏は総裁の職を辞任した。
孟氏の妻は、中国政府を「残酷」で「卑劣」と非難したが、その2語も中国を表す的確な言葉だ。
今最も脅威を感じているのは、台湾ではないだろうか。
台湾は、歴史上一度も中国の支配も統治も受けたことがない。
それがある日いきなり中国領だと主張され絶対に譲ることがない「核心的利益」と言われた。
対岸の福建省には台湾に向けて多量のミサイルが配備された。
中国の外交活動により、多くの国が台湾との国交を断絶し、航空会社やスポーツ大会などあらゆる扱いが「Chinese Taipei」とされ台湾と名乗れなくなっている。
まさに「残酷」で「卑劣」だ。
<日本の行うべきこと>
日本もボヤボヤしている場合ではない。
中国は確実に困り、日本との関係を良くしようとする。
通常の相手であれば、合わせて仲良くすれば良いのだが、中国の場合はここで攻勢に出なくては、ただのやられっぱなしだ。
そもそも過去に日本がどれだけ理不尽に不利益を被ってきたかに思いを馳せなくてはならない。マスコミが報道していないことも沢山ある。それがなければ日本は今よりはるかに良い生活が送れていただろうことを考えれば今後行うべき方向性が見える。
アメリカと足並みを揃えて、今までの中国への対応を反省し大きく舵を取るべきだ。
中国に対する厳しい規制と排除を始めるべきときだ。
例えば、我々は中国の土地は買えないし、会社が進出しようとすると中国企業との合弁と全ての技術供与が義務づけられる。制度は頻繁に変わるし撤退にも規制がある。しかし中国は日本の土地を買いまくっているし、企業も日本の会社に自由に投資しやりたい放題だ。
他に中国のサイバー攻撃での情報窃盗もやりたい放題だ。
このような不平等が長年続いていること自体が異常だ。
彼らの日本に対する抗議や怒りの主張に頑としてはねのけよう。怒るべきは日本の方だ。
そしてすぐに政府が行うべきは、ペンス演説の日本版の表明だ。
ペンス氏はあくまでアメリカの立場から中国批判を行った。
日本は日本の立場で政府高官の言葉で主張するべきだ。
日本でいえば麻生副総理が野村総研で行えば良いかもしれない。
主張する議題は例えば次のことだ。
・尖閣諸島問題への抗議並びにレアアース輸出停止の蛮行の言及
・南京大虐殺、慰安婦問題のウソ
・過去の過激な反日活動、日系企業が破壊される被害を受けたことの言及
・サンゴなど漁業資源の収奪
・日中中間線での天然ガスの採掘問題
・新幹線の技術など知的財産の収奪問題
・反日教育、ウソ教育への抗議
・靖国参拝など内政干渉をやめさせる
・台湾は独立国家であり中国の領土ではないとの言及
・むき出しの覇権主義はやめること
・過去の日本の巨額援助の言及
政府高官の言葉は残り、広がる。
上記に関する言及は、いくら中国国内で情報遮断を行ってもいずれは国民に届く。
そこで中国と日本は今まで何をやってきてどういう関係だったかを国民は知ることになる。
まずは真実を知ることが民主化と日本との健全な関係のスタートだ。
それがペンス演説で遠のいたという意味でも、歴史を変えるほどの意義があった。
多くの中国人と良い関係が続いたし友人も沢山いる。
問題は国としての振る舞いだ。
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